~小品盆栽の時間~

心安らぎ、そして心躍る「小さな盆栽」の魅力をご紹介

広い庭が必要? 盆栽の置き場を考える。

 

小品盆栽で言えば、広い庭は必ずしも必要ではありません。

 

住宅街でもわずかな隙間を利用して小さな盆栽を楽しんでいる愛好家は多くいます。

 

 

例えば、

・自宅の裏庭

・車庫の屋上

・ベランダ

などなど。

 

大きな盆栽となるとベランダでは難しいですね。やはり広い庭に整然と並んでいるイメージのように広いスペースが必要となります。

 

 

置き場を考える上で大事なのは「日当たり」です。

盆栽は外で育てるものです。室内で育てるものだと思っていらっしゃる方が意外と多いようですが、展示会や床の間に飾ってある姿を見てそう思ってしまうのかもしれません。室内に持ち込むのはあくまでも展示や飾る時の数日間に限ります。それ以外は外で管理ということですね。

 

盆栽に仕立てられる木は最低でも5~6時間の日照が必要と言われています。日光を好む黒松や五葉松は日差しに当たる時間が長ければ長いほど成績が良いようです。しかし、これはあくまで理想であって最低5時間以上の日照を確保するのはなかなか容易ではありません。

 

車庫の屋上などは日照時間が長くとれるので理想的と言えます。また、ベランダでも東向きや南向きであれば日差しを確保できるでしょう。

 

日照時間が長くとれない場合は間接光が当たる場所や明るい日陰などを利用しましょう。直射日光が当たらない場所では、草物盆栽をメインにするのも一つの手です。山野草高山植物は強い日差しで葉焼け(葉が縮れてしまう)することもあります。日照をあまり必要としない植物であれば、明るい日陰を利用して楽しむこともできます。

 

住宅の裏庭などの場合、夏場は日差しが入るけど、冬になると日陰になってしまうという場所もあるでしょう。しかし、そういった場所でも盆栽を培養している愛好家はいらっしゃいます。

 

 

 

こちらは住宅街のわずかなスペースに作られた棚場(置き場のことを「棚場」と言います)。

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年間を通して日照時間は3時間ほどしかありませんが、全く育たないという訳ではありませんね。

 

 

 

こちらも同じく住宅に挟まれた隙間です。

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夏場に日が高くなると日照時間は2時間くらいしかありません。大きな盆栽ですと木の成長が著しく低下してしまいますが、小さな盆栽はこういった場所でもある程度育てられます。ただし、先ほど出てきたように長い日照時間を必要とする黒松や五葉松などは弱りやすくなってしまいますのでもう少し日差しが欲しいですね。

 

 

 

少ないスペースではこうした方法もあります。

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ラックの高さは約1mほど。一つのトレー(約30cm×45cm)に3号鉢(9cm)が5個ほど入ります。ただし、日差しが入らないのが欠点ですね。使用するなら上の2段くらいでしょうか。

 

 

 

 いかかですか?

 

 小品盆栽はちょっとしたスペースを活用すれば誰にでも楽しむことが出来ます。日当たりを考慮して場所を探してみましょう。

ほんの数時間でも日が当たる場所は意外と身近にあるかもしれませんよ。

 

 

 

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