ミニ盆栽人は棚下に転がっている木を見る
棚下に転がっているとは如何なることか⁈
盆栽園に行けば、盆栽が並んでいる棚がある(棚場という)。
棚の上には立派なモノがずらり…。
樹齢ン十年の大きな年季の入った木が並んでいる。
もちろん「良い木」をたくさん見ることは勉強にもなるし、目を肥やすことにもなる。しかしながらそれらの樹々はミニ盆栽人にとって雲の上の存在。
何たって値段の桁が違う。高級車一台分なんて言われても…。
4桁(いや、3桁か?w)くらいの値段で遊ぶミニ盆栽人には手の届かない存在なのだ。
そこで自然と目線は下を向く。
そう、立派な盆栽園といえどその棚下には小さな苗木たちが転がっているのだ。
これこそが狙い目であり、本当の目的である。
しゃがみこんでコソコソする姿は怪しいの一言だが、本人は夢中になって素材を探している。
こんな行動が癖になってしまうと、大きな木など目にも入らなくなる。ミニ盆栽センサーが勝手に小さな樹を探し出して導いてくれるようになる。
園のスタッフにはどう見られているのだろうか…。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。
安価で良い素材を見つけたときの喜び、そして何ともいえぬ充実感。
これだからやめられぬ…。
そう、棚下に転がっている木こそ、ミニ盆栽人の宝物なのである。